amiのゲーム感想置き場

ゲームの感想が不定期に述べられます。

なつのおもいで② 晦(つきこもり)

最初にお知らせ。

 

千年家族 - amiのゲーム感想置き場

 

千年家族」の2周目をクリアしたのでその感想等を追記しました。

よろしければご覧ください。

 

 

 

 

――

 

『なつのおもいで』の第二弾は「晦」(つきこもり)。

SFCサウンドノベルです。

 

 

これは「学校であった怖い話」の続編にあたる作品で、ほぼシステムは同じです。

 

とりあえずあらすじをば。

 

主人公のおばあちゃんの七回忌で親戚どうし大勢集まった夜の話。

「七回忌の晩に怖い話をすると死者が蘇る」という噂を確かめてみようと、主人公含めた7人が客間に移って車座になって怪談話を始める。

 

話を全て聞き終えた時、果たして何が起こるのだろうか…といった感じ。

 

 

 

学校であった怖い話」はニコニコ動画で某実況者の動画を見て、とてもとても面白かったので、続編は自分でやろうと思ってVC版を買いました。「学怖」も買っておいてあるのでいずれ自分でやります。

「晦」もその実況者の方の動画が上がっていますが、当時見てませんでしたしこれを書いてる今現在もまだ見ていないという状態です。

 

 

彼の「学怖」実況を見て、自分でなるべく選択肢を網羅してやろうと思って遊んでました。

なんだかんだ記憶に残ってるゲームです。「当惑した」ってたびたび使うようになりました。

 

 

あと、彼の「学怖」でのスタイルを踏襲して、1周目は泰明から時計回り→2周目は和子から時計回り…といった感じで遊んでました。

稀に総括で○周目で…みたいな話をしてますが、そういう流れでやってたので何話のことか特定できると思います。

 

 

 

前置きはこれくらいにして、

去年プレイした時にTwitter(X)にあげた総括・感想を清書しつつブログに貼り付けていきます。

 

 

 

以下、ネタバレ有り。

普段より露骨にネタバレしてるので注意。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

==========

 

総括について

看過できない不満点みたいなのを1ツイートくらいの分量で述べたら、怖かったシーンベスト3、好きなシーンベスト3、各人物への所感(人物像や具体的な話の中身等について)、前述のコーナーまでに書ききれなかったその他好きだった所をパラパラと挙げる形にしようと思います。


そのあと自分語りとして、現在の自分のホラーゲーム観みたいなのが多少自覚できたのでそれについても2,3ツイートくらいするかも。

――

 

不満点

舞台設定が違うのに、ゲームの構造が前作と似すぎていて、7話や隠しシナリオにどうしても期待してしまう所があった。

 

OP、ワクワクして好きなんだけど泰明が七回忌の怪談話の噂をして和子が先陣切って話し始める…という流れがあるんだけど、泰明の語る噂が具体的に解決可能な形で来るのが風間さんシナリオだけということ、和子から始める特別な7話が石の話ということが大きな不満だった。

 

――

 

【怖かったシーンベスト3】

1位 泰明5話、「クジラ現れませんね」のクソデカフォント

2位 正美3話、乳液を正美が持ってるパターンで起こるバグ

3位 良夫2話・4話等、良夫が狂ってしまうシーン


【理由】

前提として、そもそも自分がホラーゲームに食指が動かないタイプで、怖い話もそんな積極的に聞きたいわけじゃないという所がある。

 

そんな自分が恐怖を感じる対象はいわゆる「びっくり系」と「怪談話が終わったのに周囲に持続している恐怖」みたいなもので、晦は話の中の主体が死ぬ分岐が多いと感じるんだけど死ぬと話が基本終わるからホッとしちゃう。

 

そして、ホラー的エフェクトはプレイ中はワンテンポ遅れて出る感じがするからほぼびっくりできない、ということで本筋の怖がらせたいであろうポイントだと基本恐怖を感じない。(ここまで前提)


 

というわけで、1位はびっくり系。身構えてなかったから声出そうになるくらいびびった(びっくり自体はかなりするタイプ)。
2位も選択画面でこんな風になること自体は想定内だったけど、「え、ここで!?」と思ってびっくりしたし脈絡なく広範囲に広がる水色がこわくて、良い演出なだけにただのバグなのが本当に残念。


3位は持続している恐怖から、一番不安を煽られたもの。良夫はBADENDのルート以外だと基本悪い奴じゃないので個人的に一番信頼を置いてた(哲夫も悪い奴じゃ全然ないけど頼りにはできない感じ)から、その良夫が怪異に巻き込まれる形でどこか狂ってしまうとこちらが強烈に不安に襲われた。

 

――

【好きなシーンベスト3】

1位 由香里1話 松尾さんの生首が群れに帰って?いくとこ

2位 正美3話 武内を殺してスヤスヤ眠る浦野先生

3位 哲夫5話 超王道ボーイミーツボーイ感


【1位の理由】

最終的に画として一番記憶に残っていて、相当忘れないだろうなと思うのがこのシーン。

この「画として一番記憶に残」るというのが個人的に重視してるポイントで、「学怖」で言えば流される中野みたいなポジションに松尾さんの生首がいるという感じ。

 

リアルタイムでツイートもしたんだけど、なんかバイバイバタフリーを思い出させる所があって、それと決定的に違うのが由香里と松尾さんの想いの差で、そこがとてもおかしく感じてしまい爆笑した。



【2位の理由】

まあありがちなパターンの一つかもしれないんだけど、こういう愛の形は個人的に非常に美しく感じられて大好き。

 

笑顔で死ぬ武内は純粋に面白いし、引きずり出した腸を抱いて指をしゃぶって寝る浦野先生にめちゃくちゃ「萌え」を感じてしまって、こういう話が読みたかったんだと強く思えた。



【3位の理由】

哲夫のイメージが一気に上がった話で、笑っちゃうとかなしにただひたすら「良い」話で全体的に見れば一番好きな話がこれ。

ただ怪談話という意味ではまったく怖くないし、個人的に重視してる「笑える」というのが無いんだけど、本当に「良い」から3位という位置に置いた。

この「良い」ところ、個人的な好みも多分にあるんだけど「街」の攻略本で読める「雲烟過眼」の中に出る「瞳は歳を取らない」みたいな口説きのフレーズがめちゃくちゃ好きで、それと似たような感じで(理由は違うけど)ショーンが哲夫の眼を褒めるのがたまらん。

「他に冒険家がいるかどうかは問題じゃないんだ。問題は、世界にどのくらい、謎に満ちた場所があるかだよ。」という台詞も強烈な初期衝動を感じさせてたまらん。

 

哲夫はショーンに会って変わったし、ショーンも哲夫に感化されて少し変わるのも非常に話の美しさを感じて好き。

最後のオチも、完全なハッピーエンドが良いだけじゃなくてもう一つの選択肢でも、それはそれで良いなと思える感じが抜群に良かった。

早口で語ってしまったけど、ホントは実質1位だよなと改めて思う…怪談話という枠組みだと個人的に3位までという感覚。

 

――

泰明への所感

選択肢多くて大変だったという印象がまず出てしまう…。

まあ皆思ってるだろうけど6話クリアに達成感がついてこない(その後の7話のせいもある)のが相当つらかった。最初は洋館探索モノになって楽しそうとは思ったんだけど、その後の期待の裏切り方は結構効いた。

 

2話で本性が見えたっぽいルートは結構面白そうなベクトルだなと思ったけど、主人公が泰明好きすぎてそっちに話がいかないのが惜しいと感じた。


3話も石を持つ者の宿命の戦いみたいなのシリアスな笑いを感じられて好きだし、泰明の過去に触れた話は見方変わって好きだったんだけど、

泰明のマスコミ根性に同調するような選択肢を選ばなきゃ見れないから、ルート載ってるサイト見てなかったら見逃してた(ので最後にその話を見たため必要以上に株が上がった感じ)のがちょい不満。

 

(追記:

晦−つきこもり・プレイメモ

 

こちらのサイトを参照しました。

自分でもかなり網羅したつもりで遊んでたけど、一人じゃ見逃してる部分もあった)

 

黒い所とかみっともないとことかもうちょい見たかったんだけど、主人公の目からはかっこいい所ばっか見えるのが勿体ない。

 

洋館探索とかマップ上を動くやつとか、そういう仕掛けが多くて、なんか実験的に感じた。
実験がシステムやシナリオとうまくかみ合わなくて全体的に持て余してると感じた人だった。

 

――

和子への所感

かわいい子出るから好き。

 

2話はヒナキちゃんの中沢君ルートが好き。

 

小4の男児と、(見た目的に)女子高校生の組み合わせとか自分の理想とするところに近いし、「中沢君、やっぱりこういうの好きだったんだ…」というセリフがたまらなすぎて、はぅぁっ!って感じだった。

中沢君の転校先で馴染めない感じの描写も良かった…。

 

 

1話は伊佐男神(イサノオノカミ?)の恋愛感情の表現が下手過ぎてキモオタクの自分にめちゃくちゃ刺さった。

その反省・教訓が後世に伝わってる描写が他ルートに見られるのも良かった。

 

 

3話も「答えは沈黙」すると良い話見れて良かったと思えた。

 

7話は晦の名前が出て、メインシナリオなのは伝わるんだけど個人的にピンとこなかったんだよな。
子どもを思う気持ちとか和子と良夫が同じこと言うとことか人の心は月のよう…みたいな細かい描写は好きなんだけど、ルートが一つしかないし。

 

親戚同士だから出来る話ではあるんだけど、主人公たちが狙われるのは理由がそれなりにまともだからあんま怖さ感じないし、心変わりも容易という印象を受けてしまったから、随分普通な話だなと感じてしまった(VC版じゃないと面倒そうだなとも思った)。

 


和子も結構おかしいとこあってそこが結構好きなのに、7話は完全に良い人だし助けられないのが非常に残念だった。

もうちょい怖い話も出来るはずなのに、年長のお母さんならではのものも推さざるを得ないから、もっと和子の怪談話聞きたかったなという思いもある。

 

――

哲夫への所感

主人公とプレイヤーの、哲夫への印象の乖離を感じてしまったな(最初の哲夫への期待値を上回ってくれるというメリットもあるんだけど)。
5話やる前からそんな悪い人じゃないのに邪険に扱う選択肢多くて少し残念だと感じてた。

 

5話の良さは散々語ったけど、1話のあの得体のしれない幽霊も個人的にホラーで好きなタイプ。

安全か危険かもよくわからないけど出くわす、何をしてくるか分からないみたいな「にじり寄る恐怖」的なのはホラーの中で好きみたい。
あと主体が狂ってたっていうパターンも結構好き。

 

一番好きなBADEND(不幸の手紙)でも手を下すのは哲夫で、あのぎらついた顔は結構好き。


和子4話で哲夫に「くさいわ」と言う選択肢はめっちゃ笑った、哲夫と主人公がもうちょい絡むと面白いのになと思った。

 

ホラーでもホラーじゃなくても好きな話があって、総合的に一番好きな人だ。

 

――

由香里への所感

一番好きなBADEND、一番好きなシーン、個人的に一番二次創作を見たい欲をそそられるフレーズ「宝石に魅せられた女」などがあって、彼女にはキラリと光るものを個人的には凄く感じた。

表情も面白いし、6話の風間さん大量発生もヤキニクロード思い出させて好きだった。

 

ただ、その度を越えたサバサバ感みたいなのと彼女のオカルト観があんまかみ合ってる感じしなくて、非常に不安定なキャラだと感じた。

 

――

正美への所感

初見で唯一フリを丁寧にしてくれる印象を抱いた人で、けっこう話し上手なのかと期待してしまった。
2周目で殺人を仄めかしてくるまではすごく巨きい人間って感じがしてたんだけど、考えが自己保身に寄りすぎててどんどん小物に感じるようになってしまったし、BADEND以外でこちらに実害及ぼさない感じも勿体ない。

 

2話のパンプス履く幽霊とかかわいくて好きだったし3話も気持ち悪い感じで良かったんだけどな、キャラか話の方向性か変えたらより面白そうだった。

あと霊との会話できたり催眠の心得持ったりしてて、便利キャラみたいになってるのも惜しかった。

 

んで一番好きな表情、これもっと頻繁に見たかった。

 

侮蔑?の表情



そういえば由香里と和子がいないときの横顔、綺麗に見えて好きだった。

 

――

良夫への所感

多くの人がそうだと思うけど第一印象は一番良くなかった(怪談向きじゃないという意味で)。
個人的に主人公と良夫をカップリングとして見てて、主人公を想う気持ちを言葉でなく行動で示す感じが凄く良かったし良夫と絡むと主人公の面白さが引き出される感じで良かった。

 

 

「スケベだなあ」「スケベで悪い?」とか最高だった。

もうちょい主人公の良夫への当たりが柔らかかったらなと思う。良夫は生意気なままでいい。

怪談話も振り返ってみると水準高いと思うし、良夫が巻き込まれる話はハラハラできた。なんであんな経験して普通に過ごせるんだろう…。

 

 

安定感あって尚且つ幅もある、良いキャラだと思った(BGMも好き)。

彼の実況の感想回の集計だけみたけどあんな人気なのは驚きだった、動画内の扱いもあると思うけどすげえなと思った(朗読するのと黙読するのだと結構違うんだろうなと思った)。

 

――

主人公への所感

スリードを誘う先入観があるのが良くもあり悪くもありという印象。OPの語り口はかなり好き、ライターが違うのは仕方ないとはいえちょっと残念。

 

なんで彼女に順番の決定権があるのか分からないとか構造上の問題はあったように感じる。哲夫や良夫と絡むと面白いんだけど。

 

――

和弘・梨竹・風間への印象

風間さん以外の二人は7話でもっと絡んでほしかったという感じで、ポジションもっと確立させて欲しかった。

風間さんは良夫3話みたいなくだらない感じが凄く好きな風間さんって感じ、たまに面倒くさいなと感じる話もあったけど、そこも含めて風間さんだよね。

 

――

【その他好きな所など】箇条書き方式で

・グラフィックの使いまわしが減って、一回の周回だと全く同じグラにはほぼ出くわさないんじゃないかなと思う、少し寂しさも感じるけど前作と比較すると質的向上だと思う

 

・BADEND好きだから増えて嬉しかった

 

・風間さんを蜂の巣にできる哲夫2話

 

・マニュアル人間三田村さん

 

・結末は置いといて、フリは面白いの多かった

 

・風間ヒヨコの雑コラ感

 

・風間さんを迷惑がる女神(魔女?)

 

・フナフナポリニコフ腫瘍

 

・大原さんに厳しい正美

 

・茜とミドリ(隠しで一番好き)

 

思ったより所感とかで話したいこと話しきった感じするからこんなもんで。

 

――

 

あとは現在の自分のホラーゲーム観だけど、これも大体語れた気がするけどもうちょい語ろう。

 

求めてる恐怖の質とか何を怖いと思うかはちょこちょこ書いてきたけど、個人的に「怖い」と「笑える」が近い所にあるのが分かった。

怖めのシーンが出ると白い歯を見せた自分がたまに画面に反射するのが印象に残った。

「こええ~」と思うと笑顔になっちゃうんだよな。

 

ホラーが好きなわけではないけど笑えるのが好きだから、笑えるホラーみたいなのが自分には合ってるのかもしれない。



あと美しい愛をノベルゲームに求めているのも自覚できた。

恋愛小説とか読んだ方が幸せになれそうだと自分でも思ったけど、ホラーと愛の組み合わせが結構好きかもしれない。

 

総括は以上で終わろうと思います。

 

 

――

 

こんな感じで書いてました。

 

清書してるうちに記憶もより蘇ってきて、何か新しいホラーアドベンチャーゲームとかやりたくなってきました。

 

 

 

最後も恐縮ですが告知です。

 

 

今年の8月は「マザー」を思い出としました。

 

1,2をまとめて一つの記事にして、3は単独で書くという形に決めています。

既に1,2,3全てクリアしていて、3の2周目が終盤に入っているという状態です。

 

 

1,2の記事はもう出来上がっているので、24日の6:00に上げようかと思います。

3の記事は2周目終わり次第書きますが、多分27日の6:00に上がると思います。

 

 

 

間隔を多少は空けた方がいいのかなと思ってこのようにしようと考えました。

別に気にせず撮って出しみたいなスタイルでも、どっちでも良いんでしょうけど。

 

 

では。